ウォレット

ろんべえ式トラッカーウォレット

⚫️「相棒」としての、トラッカーウォレット

 1950年代、アメリカのトラックドライバーたちが使っていたのが、トラッカーウォレットのルーツ。
 伝票、チケット、現金——とにかくなんでも突っ込める頑丈な財布が必要だった時代です。
 ハードな仕事と共にあるその姿に、どこか“無骨な美学”を感じませんか?

 やがてバイク乗りたちがそれに惚れ込み、ウォレットチェーンとともに広まり、アメカジ文化の一部として今に至ります。
 無駄を削ぎ落としたその構造は、もはや「道具」と呼ぶより、「相棒」と呼びたくなる存在です。

⚫️飾らない、だからカッコいい

 RonbeyCraftのトラッカーウォレットは、クラシックなスタイルをベースにしています。
 あえてロングではなく、ジーンズの後ろポケットから少し覗くくらいの、あの“ちょうどいいサイズ”。
 中身を詰めすぎず、軽快に持ち歩けるミドルタイプです。
 お札は二つ折り。潔くて、なんだかちょっとワルっぽい。

⚫️見た目以上の収納力

 ファスナー付きのコインケース、2つのフリーポケット、そしてその隙間にしのばせたカードポケット。
 見た目はシンプルでも、使ってみると「あれ、けっこう入るな」と驚かれる方も多いです。
 クラシックな構造を活かしつつ、サイズ感や厚みはRonbeyCraft独自。
 ミリ単位で調整を重ね、辿り着いたバランスです。
 また、厚みが気になる方は、インナーの革を1枚減らし、薄くしたタイプもあります。
 フリースペースは減りますが、カード10枚程度であれば入る容量です。小銭入れは若干開きにくくなりますが、慣れてしまえば大丈夫です。
 実際、自分はこっちの薄いタイプを数年使っています。

⚫️手縫い、本革、そして“男結び”

 外装もインナーも、全て本革。
 手縫いで仕上げることで、ミシンでは出せない強度と味わいを実現しています。
 革の厚みも、長年の試行錯誤の末に導き出したベストバランス。

 そしてウォレットチェーンの取り付けには、あえて金具ではなく、革紐を「男結び」で仕上げました。
 革と同じ素材だからこそ生まれる一体感。持つたびに馴染み、育っていきます。

⚫️これは、僕が心から惚れている財布です

 いつの間にか、毎日ポケットに入れてる。
 ふと気づくと、手にしっくりなじんでいる。
 この財布は、そんな“空気みたいな存在”になれるはずです。

 誰かの人生のそばで、静かに育っていく。
 そんな相棒としてのトラッカーウォレットを、今日も一針ずつ仕立てています。

 それでは、今回はこの辺で。