革製品は買った時が完成ではない
革財布を買った日、それは完成じゃないんです。
本当の完成は、何年も使った先にある。
手にした人が、使い始めて、何年も使っていただいて、革は育っていきます。
ツヤが出てきて、色が濃くなり、コッテリとした、なんとも味わい深い雰囲気が出てきます。
いわゆる、経年変化、エイジングと言われるものです。
よく手が触れる部分をそうではない部分でも色味が違いますし、ポケットに入れる人、バッグに入れる人でも形が変わってきます。
使う人それぞれで育ち方が異なると言うことです。
と言うことは、使う人それぞれで、世界に一つだけの革小物になると言うこと。ものとして、作られた時は同じでも、何年も使っていく間に全く別のものになるんです。
何年使うとかはそれぞれですが、10年使ってやっと完成、
みたいなことです。
これが、本革の革製品の一番の魅力だと思います。
育てるのにショートカットはできない
「早く育てたい」
そう思われるのではないでしょうか。
実際、作っている僕もそう思います。
でも、それは不可能なんです。
メンテナンスとしてオイルアップをすることで、色味が濃くなりますが、あくまで「手入れ」という目的です。
「経年変化を早めるんだ」という目的でオイルを入れすぎるとクタクタになってツヤもなくなってしまいます。
カッコよく育てるためには、毎日、使う。
使い続ける。
それしか、ありません。
それが、1番のメンテナンスでもありますしね。
面白いのは、使っていた財布を変えて、数日とか数週間放っておくと、ツヤがなくなります。くすんでくると言う感じです。
そして、また使い始めるとツヤが戻ってくるんです。
革って生きてるんだなと言う気がします。
どうなったら完成なのかは人によって違うと思います。
これくらいの色になったら完成だ、と言うラインはもちろんありません。
糸がほつれたら縫い直すこともできます。
多分、20年とか、使えるんだと思います。
世代を超えて使うことも可能ですよね。
自分を育てるのも同じ
自分の成長って、どうやったら早くできるのか考えてみました。
読書に尽きるんでしょうね。
本を読んで、何か実践できることをやってみる。それの繰り返しだと思います。
逆に、一夜漬けって、成長に繋がりますか?
一時的に知識の記憶はできるかと思いますが、長期的な視点で見るとどうでしょうか。
コツコツ、毎日少しずつ勉強して学んでいくのが一番成長につながるんだと思っています。
毎日、5ページずつ本を読む。
みたいなことです。
ダイエットとかも同じですよね。
食べないで数週間で何キロ落とすとか、結局リバウンドします。
一気に痩せることはできたかもしれないけど、一時的に体重が減っただけです。
毎日ウォーキングする、筋トレを続ける。
食事を見直して、何日も続ける。
それしかないです。
僕の革細工も同じです。
14年やってきて、やっとできるようになってきた事や理解できたこともあります。
去年と比べたら分からないかもしれませんが、3年前と比べたらできるようになったこともあると思います。
でも、まだまだ出来ないことばっかりです。
練習あるのみです。
遠回りしながら、3歩進んで2歩下がっても、1ミリずつでも、コツコツやる。
やり続ける。
革も人も、コツコツしかない。
だから、今日も革を触っています。
